実夏の あっ地こっ馳 紀行

ご注意;★このブログの登場人物はフィクションです。
想いでのボニイアイランド=3 ボニン色のマーメード
こんばんは! チャコです
ちなみに、父島ではこんな服でした。
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さて
父島5時間弾丸ツアーを抜け出し、
二見港(父島の玄関)をぶらぶらしているチャコです。

14:10.
最終通船まで60分を切りました。
最終便で「飛鳥II」に帰ってもいいのですが、
さすがにそれはリスキーです。
14時30分ごろの通船で帰りたいものです。

JA直売所でお土産を買って
波止場に向かいます。
島の人は、このあたりを「波止場」といいます。
レンタカーを返す時も
「どこまで送りますか?」
というレンタカー屋さんの質問に
父島歴10回以上のライターさんは
「波止場まで」
って答えていました。

まあ、
都市でいえば駅みたいな場所ですね。
駅に「〇番線」があるように
父島の波止場にもいろいろな船着き場があります。
「おがさわら丸」が着く桟橋には、飛鳥IIをサポートするために
はるばる50時間かけて海を渡ってきたタグボートが
一仕事終えて泊まっていました。
その後ろには
ははじま丸の桟橋。
チャコたちが上陸したのは
反対側(おがさわら丸の舳先側)の
青灯台 という名前の桟橋です。

ちなみに、青灯台の本体は白く塗られていて、
夜になると、青い色の光が灯るそうです。

えっと
桟橋紀行じゃなくて、階段物語ですよね。

青灯台の周りにも階段があります。
防波堤を切り欠いたり、越えたりするときに、
階段が必要ですからね。

こちらは、
桟橋からビーチを見たところです。
前浜とか大村海岸とかいわれているビーチです。
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ビーチになっちゃんと実夏ちゃんがいた。
水着になって・・・て
20歳にもなって、スクール水着は違反でしょ・・・・・・・・・・・。

こちらは、おがさわら丸の岸壁を見たところです。
ccDSCN0719.jpg
赤いマストの船が、
飛鳥IIのロープを取るために
50時間かけてきてくれたタグボート「富士丸」です。

オーバーハングしている階段もあります。
ccDSCN0728.jpg
上からは、沖に停泊している飛鳥IIが見えます。
遠くの山は、父島の中央山です。
ここからも飛鳥IIがきれいにみられるはずですが、
弾丸ツアーではとてもとても。。。。。

オーバーハングの部分は
もしかして、魚釣りのために作ったのかな
とおもいましたが、
上から見たら、下には階段が。

ccDSCN0730.jpg
水面下5段先まで透けて見える透明度!!
一般的には「雁木」と呼ばれている階段ですが、
「チャコの階段物語」では、「マーメード階段」と呼んでいます。
父島の港からだと
本物の人魚が出てきそうですね。

あ、
そろそろ飛鳥IIに帰らなきゃ。

なっちゃんと実夏ちゃん、
そろそろ水着、着替えたら?
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思い出のボニイアイランド=2
こんばんは! 小笠原帰りのチャコです。
まだ、体が揺れている気がします。
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ゆれ~るぅ想い~ 身体じゅうで 感じて~

さてさて、
父島の突貫ドライブを終えて、
二見港で30分の自由時間ができたチャコです。

イルカもクジラもみないで、
(ウミガメはいただきましたけど)
階段を探し回ります。

父島の港を見下ろすところに
鎮座ましますのが大神山神社です。
その入り口にこんなかわいい階段が
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高札のように見えるのが、さい銭箱です。
そして、
右側に見える階段は…
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こんな一直線!

30分の持ち時間で、
これ、登る気力はありません、チャコ。

でも、
ウッシッシ
気力はなくても学校で鍛えた読図力はあります。
父島の地図を見れば、
この階段を上らなくても回り道ができることがわかります。
文学部地理学科、なめんなよ。

階段を横に折れて
グリーンビラの裏手から公衆トイレの脇をとおると
ありました、ありました。

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ちょっと緩い階段ですが、
なんだか殺風景ですね。

ccDSCN0688.jpg
少し登ると
味が出てくる階が続きます。
ちなみに
右手中ほどから合流する白い手すりが
さっきの一直線の階段です。
ということは
ここ、東京最南端のy段なのかな?

上まで登らないで
途中で戻ります。
残り時間は20分を切りました。

え?
おじさまは結婚前にこの神社に登ったんですか?
なにかのご自慢なら結構です。

途中で戻る空き地から眺めた
飛鳥IIです。
ccDSCN0690.jpg
この船に乗ってきたんですね。
へえ。

ちなみに、
港には水準点もありました。
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「高さの基準は二見港の平均海面」
って書いてあるあれです。
このマンホールの中に、
父島で一番正確な高さを測った石が入っています。

だからぁ、
イルカなんて見ている場合じゃないったら。
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思い出のボニイアイランド
こんばんは! チャコです。

クローゼット…押し入れの中をひっかきまわして
昔のワンピースを探して
行ってきましたよ、飛鳥IIの小笠原クルーズ。
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なっちゃんと実夏ちゃんが20歳になった
今年の7月30日。
なっちゃんたちの家にお邪魔して
バースデーパーティーにおよばれです。
そのとき
実夏ちゃんの弥生ママと
なっちゃんのさくらママから
「最後の子孝行 兼 二十歳のプレゼント」
ということで
「飛鳥2小笠原クルーズ」
さらに
「ライターさんの部屋が1人分空いているから、チャコちゃんもどう?」
って
行きます、行きます。

チャコにとって初めての豪華客船
飛鳥II、
最高でしたが、なぜか
なっちゃんと実夏ちゃんは
「あたしたち、やっぱりにっぽん丸が好き」
って
20歳の小娘が豪華客船乗り比べてるんじゃないわよ!!

飛鳥IIのクルーズで残念だったのは
風が強すぎて父島に1日しか滞在できなかったことです。
1日といっても
実際は午前9時半から午後2時半までの5時間ちょっと。
ちなみに
横浜港から父島までは65時間以上かかっています。
横浜港で船に乗ったのが
前々前日の午後3時過ぎですから。
君の名は。

5時間でも、上陸出来たらラッキーです。
イラストレーターの弥生ママとライターさんは
お仕事ですから、レンタカーを借りて強行取材!
チャコも、そっちについていったのが運の尽きです。

なっちゃんと実夏ちゃんとさくらママは
徒歩で波止場の周りを
のんびり、ぽたぽたしていました。
いいなあ。そっちにすればよかったなあ。

それでも
わずかな時間を見つけて
階段巡りしました。

チャコの階段物語東京最南端

まずは
通船が着く、通称「青灯台」にある公園です。
この先には
パンダナスの葉でふいた四阿と
アウトリガーに乗った少年のモニュメントがあります。
いかにも、父島!
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その反対側の公園も
ちょっとだけ凹んでいて
微階段がありました。
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道路の奥のタコノキ(学名:パンダナス・ボニネンシス)の藪
亜熱帯ですね~。
65時間かけてたどり着いた景色です。
チャコの最南端。
北緯27度!

え?
小笠原まで行って、
階段の写真ばかり撮ってきたの?ですって?
いいじゃない。
イルカもアオウミガメもクジラも、江ノ島でみられるもん。

*クジラは見られません
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●9月8日  県立酉浜高校 =ロシアまで、愛を越えて
「では、話します。
 あたしのテーマは、『オホーツク挽歌』最大の謎を解く、というものでした。
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 宮沢賢治は、最愛の妹とし子さんを亡くした後、サハリンの栄浜まで行きます。表向きは、教え子の就職依頼でしたが、実際は妹を亡くした悲しさを吹っ切るためでした。そして、栄浜は当時、日本で一番北の海岸だったのです。星になった妹に、パスポートなしで一番近づける地点だったのです。
 その海岸で賢治は、小枝を拾ってHELLという字を描き、それをLOVEにして、十字架を立てるのです。
 では、やってみましょう」

 テーブルの上に、あたしは今朝拾ってきた枝を並べた。
「枝でHELLと描いてみました。これをLOVEにする、というのが最大の謎です。
 LとEはそのまま持ってこればOKです。VもLの角度をちょっと変えればできます。問題は、HをどうやってOにするか、です。
 さっきも言ったように、賢治はHELLをLOVEにして、妹への思いを断ち切りました。この後の詩は、同じ挽歌であっても、どこか吹っ切れた、未来を見つめる内容です。つまり、栄浜での小枝遊びが、この旅の頂点だったのです。あとは、帰り道。コルサコフの港で芸者さんを呼んで遊んで、連絡船と旧交を乗り継いで、花巻に帰るのです。
 HELLをLOVEに変えることは、賢治の中でちょっとだけ、思い切りが必要でした。こんなふうに」
 あたしはHを作っていた小枝を3本もって、まとめて折った。パキンという小気味いい音がした。
 半分になった小枝6本を使って、正六角形を描くようにOの文字を作った。そして、さらに、Oから短い枝を1本とり、Lの長い枝と組み合わせて十字架を作った。
「詩の中には、枝1本で1画だとは、どこにも書いてありません。
 というか、思い切って枝を折ったから、その思い切りがあったから、HELLをLOVEに変えることができて、花巻に帰ることができたのです。
 以上です」
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 みんなあぜんとしていた。そうだろう。あたしだって、心の中じゃあぜんとしているんだよ。ひとり、チャイキャベちゃんだけが、
「すごい、すごい」
 と拍手をしてくれた。
 審査結果は、2対1で、チャイキャベちゃんの勝ち。だれだ、あたしに1票入れたのは。
チャイキャベちゃんが椅子から立ち上がった。
「ありがとうございます。それでは、明日からの次期役員を指名しますね」
周りを見回す。那須先生がうなずいている。
「書記会計。五行クン。1年生だけどよろしく」
 五行クンが照れたような顔をして、頭をかく。
「副部長、尾花さん。で、部長は私、八白 奈葉が務めさせていただきます」
 え? チャイキャベちゃんが部長でいいの?
「当たり前でしょ。枝を3本まとめて折っちゃうような人に部長が任せられないでしょ。そのかわり、庶務・雑務はたっぷりやってもらうわよ」
 チャイキャベちゃんが笑った。
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 そんなことで、あたしの残りの高校生活は、学校でチャイキャベちゃんにこき使われて終わった。家では夏実お姉ちゃんにあごで使われて、ときどきチャコ従姉ちゃんが勉強を邪魔しに来て…、まったく、もう。
 そんな楽しい高校生活のある晩、夏実お姉ちゃんが急に真顔で尋ねてきたことがあった。
「ねえ、実夏。もしも、一番大切な人がいなくなっちゃったら、どうする?」
「やだなあ、縁起でもないなあ。変な質問しないでよ」
「もしもだよ」
「仮定の質問には、答えられません」
「そう」
「でも、もしもあたしなら、どこかずっと遠いところに行くかもね。そして、その海岸で小枝を3本拾って、ぽきんと折って帰ってくるの」
「実夏、それ、最高だね」
 でしょ。どんな思いも、それを吹っ切るのは、小枝3本と遥かな距離があればいい。愛憎なんて超越しちゃえ。
「実夏なら、どこへ行く?」
「そうだね。たとえば、ロシアまで」
「愛を越えて?」
うん。

=おしまい=

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●9月8日  県立酉浜高校 =チャイキャベ・レポート
●9月8日  県立酉浜高校

 月曜日の朝、隣でお姉ちゃんがあくびしながらつぶやいた。
「ふあぁあ。実夏、おはよう。今朝のベッド揺れてないね」
 昨日の朝はにっぽん丸の中にいたのに。
 小樽からそのまま新千歳空港に行って、白い恋人たちを両手いっぱい買って、飛行機に乗って午後遅く、藤沢のわが家に帰ってきた。留守番していたチャコ従姉ちゃんが、手作りの料理を用意して待っていてくれた。善行駅までチャコ従姉ちゃんを送っていって、旅は終わった。日常が戻ってきた。
 一つだけ終わっていないことがあった。そう、文芸部の部長選だ。

 昇降口には涼南センパイが待っていた。
「尾花さん、おはよう」
 冷たい声でいう。
「お、おはようございます。あ、これ、お土産です」
 あたしは、にっぽん丸のボールペンをセンパイに渡した。
「わかってるわよね。今日の放課後、部室で次期部長を決めるから。必ず出席しなさいよ」
「はい。覚えています」
「レポート、できたの? 宮沢賢治の謎」
「昨夜帰ってきたばかりですから、文章にはしていませんが」
「上等よ。あ、お土産ありがと」
 そういって、涼南センパイは長い髪を翻して3年生の教室に向かった。後ろで、夏美お姉ちゃんが、「しっしっし」とチェシャー猫のように笑っている。
 
 放課後、文芸部の部室になっている印刷室に行った。右手に「白い恋人たち」、左手には校庭で拾った松の枝を持っていった。
印刷室には、役者がそろっていた。那須先生、涼南センパイ、チャイキャベちゃん、それに1年生のルーキー五行くん。チャイキャベちゃんとあたしのレポートを、那須先生、涼南センパイ、五行クンが1人1票で投票して優劣を決める。どうせ3対0でチャイキャベちゃんが勝つのだろうけど。
 広い作業用のテーブルに腰かけて、報告会は始まった。
「じゃあ、チャイキャベちゃんから」
 涼南センパイの声に、チャイキャベちゃんが座ったまま話し始めた。
「私の課題は、『産業組合の理想とは』でした。
 組合とは、一人ではかなえられない大きな夢をみんなで少しずつ力を出し合ってかなえていこう、という考えです。いまの生協とか、農協とか、森林組合とか…協同組合は、その理念で活動しています。それは、株式会社とも、共産主義ともちがった、もう一つの共同体のありかたです。
 宮沢賢治は、産業組合を詩にしています。あるいは『ポラーノの広場』では、産業組合を作るところで話を終えています。その理想や理念は理解していたはずです。
 しかし、賢治が実践したのは真逆でした。自己犠牲です。
賢治は、自己犠牲の上に、岩手の貧しい農民を救おうとしてしまったのです。みんなで少しずつ力を出す、という大変な作業をあきらめて、ある意味イージーで美しく見える自己犠牲を進めてしまったのです。
 これが、賢治の過ちであり、限界でもありました。
 わたしには、『ポラーノの広場』を書いた人と『グスコーブドリの伝記』あるいは『銀河鉄道の夜』のサソリの話を書いた人が、同じ人だとは思えません」
 ぽつぽつと、ゆっくりと、噛んで含めるようにチャイキャベちゃんは話した。話し終えた後、しばらく誰もが口を利かなかった。涼南センパイが、眼鏡をとって涙をぬぐった。どう考えたって、あたしの負けだよ。
「えっと、じゃ、次。尾花さん」
 涙をごまかすように涼南センパイがあたしを指名した。
「は、はい。あの、その前に…」
「なあに?」
「棄権しちゃあだめですか?」
 あたしの言葉に、涼南センパイはキッとした顔で答えた。
「ダメ」
 センパイの目から、涙はもう消えていた。仕方ない。あたしも話すか。

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《涼南センパイは長い髪を翻して3年生の教室に向かった》
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